実務に必要なSCOPE算定の全体像・ステップの基本を理解する。
気候変動対応の世界的な流れが加速していく中、経営戦略として環境要素や社会課題をビジネスにきちんと組み込み、リスクや事業機会を認識することが求められてきています。
その第1歩として企業が取り組むのは『SCOPE1、2、3の把握』です。
事業者自らによる温室効果ガスの直接排出量ややサプライチェーン排出量の全体像を把握することで、優先的に削減すべき対象を特定できます。
その特徴から長期的な環境負荷削減戦略や事業戦略策定のヒントを導きだすこともできます。
Scope排出量の算定と開示は、CDP、GRI、TCFDといった企業評価や情報開示の世界では企業を評価する際の項目として組み込まれており、既にグローバルスタンダードになってきています。
国内の省エネ法、温暖化対策法の段階で対応しているはずのSCOPE1,2も世界基準のGHGプロトコルと照らし合わせると算定方法が異なるケースもあります。
サプライチェーンを対象とするSCOPE3はカテゴリが15項目あり、どれがどの項目に該当するのか、どこまでの範囲を行うのかを適切に判断し、実施しないと際限がなくなってしまいます。
本講座では、実務者の方に向けて、CO2排出量・SCOPE算定に必要な知識を学び、算定の考え方、計算方法等の理解促進をします。
SCOPE算定の実務の全体像を掴み、何をどのように実践していくか判断力や実務を進める上でのイメージを掴むことを目的としています。
このような方におすすめです
- Scopeの考え方について整理したい方。
- これからCO2排出量算定に携わる実務担当者。
- 統合報告書やCSR報告書などに携わる実務担当者。
- 今後カーボンマネジメントを対応したいと考えている企業のご責任者の方。
- 顧客・取引先からCO2排出量(削減量)の報告を求められている担当者。
プログラム
第1回
◇カーボンマネジメントが社会に求められる背景
- SDGs、ESG投資の流れ
- 世界の潮流(パリ協定、 We Mean Business 、カーボンプライシングなど)
- GHGプロトコル
- カーボン・マネジメントの基本サイクル
- サプライチェーン排出量の必要性
- CDP、SBT、TCFD等の概要
◇カーボンマネジメントにおける排出量把握
- CO2 排出量の基本的な考え方と把握方法(省エネ法とGHGプロトコルとの違い)
- SCOPE1,2,3 の範囲と基本的な考え方
- 算定のステップについて
◇算定のステップについて
- (1)目的の明確化
- (2)算定対象範囲の設定
- (3)カテゴリの抽出
- (4)カテゴリ内での特定
- (5)活動量の収集算定
◇質疑応答
第2回
◇SCOPE3 15 カテゴリの解説
- GHGプロトコルと基本ガイドライン
- 算定の基本、排出原単位の種類
- 算定の基本、排出原単位の種類
- SCOPE1,2について
- SCOPE3 各カテゴリについて
- カテゴリ 1 (購入した製品・サービス)
- カテゴリ 2 (資本財)、 3 Scope1,2 に含まれない燃料及びエネルギー関連活動)
- カテゴリ 4 (輸送・配送 上流)、 9 (輸送・配送 下流)
- カテゴリ 5 (廃棄物)
- カテゴリ 6 (出張)、 7 (通勤)
- カテゴリ 8 (リース上流)、 13 (リース下流)
- カテゴリ 10 (販売した製品の加工)
- カテゴリ 11 (販売した製品の使用)
- カテゴリ 12 (販売した製品の廃棄)
- カテゴリ 14 (フランチャイズ)、 15 (投資)
- よくある質問
- 質疑応答
- 途中休憩あり。
- 内容が一部変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
- 本講座は全2回です。特定の回のみのご参加はできませんのであらかじめご了承ください。
- 万が一接続が切れるなどにより受講ができなくなった場合は、希望者には後日見逃し配信致します。
受講者の声
- 「排出量算定の具体的手順を把握することができた。」
- 「Scope1,2,3 とは何か、どの範囲が含まれるのかについて理解できた。」
- 「GHGプロトコル、SBT、TCFDなどが脱炭素経営のどういった部分に関与してくるのかを整理できた。」
- 「自社のCO2排出量の算出に役立てたい。」
- 「Scope3のカテゴリごとの考え方を知ることが出来た。」
- 「トレンドや実務上の考え方など、短時間で効率よく確認することができた。」
オンラインセミナー 注意点
【視聴について】
- 本講義はオンライン配信にて実施をいたします。
- イヤホンやヘッドセットでのご受講を推奨します。
- インターネット回線が安定した環境下で、PCでご受講できる環境をご用意ください。
【受講上のご案内】
- 講義はビデオ会議ツール(Zoom)での配信となります。
- ご利用されるPCなどへ事前にZoomのインストールが必要です。
- 受講用URL、受講方法はセミナー事務局より3日前を目安にお送りさせていただきます。
- ※ご案内メールがシステムの都合届かない場合がございます。2日前までに届いていない場合はセミナー事務局までお問い合わせください。
【受講上の注意点】
- 原則 LIVE配信となりますのでご注意ください。
- 領収書はマイページよりダウンロードすることができます。
- 本講義の講義資料および配信映像の録画、録音、撮影など複製ならびに二次利用は一切禁止です。
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講師
株式会社ウェイストボックス 環境ソリューション事業部 コンサルタント マネージャー
英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー
木塚 晴久 氏
地方自治体にて、廃棄物処理施設の建設や環境政策の企画立案等に従事。現職では、主に、サプライチェーン排出量(Scope1,2,3)算定支援、国際イニシアティブ(SBT、RE100等)に関する支援等を担当している。
株式会社ウェイストボックス 環境ソリューション事業部 LCAエキスパート
山森 明日葉 氏
自動車部品製造メーカーにて勤務後、(株)ウェイストボックスに入社。 主に、サプライチェーン排出量(Scope1,2,3)算定支援、SBT申請支援、CDP質問書回答支援等を担当。